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【特番】ハンターアーカイヴ〜銀色の狩人の手記〜 2章
投稿日 : 2016/04/22(Fri) 00:48
投稿者 HUNT ID[0393]
ギルド仲間の方々から続きを読みたいと言う要望があったので、残っている分をチマチマ投稿したいと思います。

相も変わらず、セナルスを旅した時の冒険日記を延々と投下する感じになりますが、遠征先の空気を少しでもおすそ分けできれば幸いです。
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Re: 【特番】ハンターアーカイヴ〜銀色の狩人の手記〜 2章
投稿日 : 2016/10/15(Sat) 18:59
投稿者 HUNT ID[0393]
此処で打ち止めです。
沢山あったストックも大分減ったので、そろそろ活動を再開してまた日記をたくさん書きたいですねー。
限られたテキスト描写が、逆に妄想力を高めてこの世界を広げるので、冒険者としての視点でプレイしてみると、世界観に入り込めると思います。
では、また次の機会です♪
Re: 【特番】ハンターアーカイヴ〜銀色の狩人の手記〜 2章
投稿日 : 2016/10/15(Sat) 18:56
投稿者 HUNT ID[0393]
魔法の威力が高すぎたので、素材になりそうな部位は無事でなかったが、幸いサンドワームの肝の部分は、多少砂がついているものの、利用可能だったので、解体用ナイフで切り取った。
さっそくギルドにサンドワームの肝を納品するのだが、報酬を受け取っている間にも、新たなサンドワームの討伐依頼がギルドのコルクボードに張り出されていた。
仕方がないので、軽く食事をとったあと、サンドワームの討伐依頼を再び受けたのだが、今回のデゼル滞在だけで、4回もサンドワームの肝を納品している。

貴重な資源が集まるのは良いことなのだが、一体何故このような現象が起きたのだろうか?酒場で情報収集をした限りでは、コボルドがバジリスクを狩りすぎて勢力図が変わってしまったとか、サンドワームの餌となる砂漠蛇の大発生で食糧を確保し、こぞって繁殖し始めたなどの様々な憶測が飛び交っていたが、どれも確証には至らない。
元々セナルスの地では、特定の魔物が普段よりも多く発生することがあるので、今回の大発生もその様なものなのだろう、異常事態ではあるが、古の王国を滅ぼした「魔物の波」とは程遠いのだ。
だがしかし、もし、今度「魔物の波」が起きたときこそ、我々人類の終わりの時なのかもしれないのだ、決して楽観視することはできない。
今僕にできることは、冒険者としての腕を磨き、可能な限り魔物を多く倒し続けることくらいしかないのだ・・・。
Re: 【特番】ハンターアーカイヴ〜銀色の狩人の手記〜 2章
投稿日 : 2016/10/15(Sat) 18:54
投稿者 HUNT ID[0393]
ログ104
乾熱の大砂漠

道標の魔法のオーブが尽きかけたので、久しぶりにデゼルに向かったが、デゼルに隣接する砂漠がいつもより、騒がしかった。
普段は、高熱から身を守るために砂の中に身を隠している砂漠蛇が、のたうち回るように砂の上を荒らしまわり、砂上を歩くバジリスクも多く見かけた。
デゼルの門をくぐり、魔法店で道標の魔法と食糧庫の魔法のオーブを購入し、ギルドに立ち寄ると、サンドワームの討伐依頼が張り出されていた。

どうにも、サンドワームが大発生しており、砂漠の生態系が乱れているというのだ。サンドワームはデゼルに訪れる旅人を襲うことも多く、行商人にも怪我人が出ているので、一刻も早く数を減らさなくては、デゼルに交易品が届かなくなってしまう恐れがある。
しかし、サンドワームの肝は、生薬にも保存食にもなるので、交易路を安全にしつつ資源を確保できるという一石二鳥な依頼でもある。
すぐさま装備を整え、砂漠に向かうと、デゼルから外に出て早々サンドワームとバジリスクが争っている場面に遭遇した。
胴長な魔物同士、互いに絡み合い、絞め殺そうと唸り声をあげながら揉みくちゃに転げまわる光景は圧巻だったが、折角の攻撃のチャンスなので、遠慮なくトルネードのオーブを発動させ、2頭の魔物をズタズタに解体した。
Re: 【特番】ハンターアーカイヴ〜銀色の狩人の手記〜 2章
投稿日 : 2016/09/08(Thu) 20:21
投稿者 HUNT ID[0393]
そして、センジョウカが討伐されるのと時を同じくして、芳香の森全体の活力が失われたように感じた。


植物の中には、互いが放出するホルモンなどの化学物質に反応し合って成長を促すものが存在するらしいが、今回の肉食植物の暴走は、成長し過ぎたセンジョウカが現れたことによって引き起こされたのだろうか?
残存勢力とも言える、肉食植物群を軽く討伐すると、嘘のように危険地帯で知られる芳香の森から気配が消え去った。


もはや、我々人間が、これ以上干渉せずとも自然に肉食植物の発生は収まるだろう。

討伐作戦に参加した冒険者すべてが、その変化に気付いたのだろう、センジョウカ討伐後、暫く探索を行うが、次第に芳香の森から人気が少なくなっていった。

僕を含めた数名はまだ、残っていたが、芳香の森特産の高品質ハーブがある程度集まると、僕はギルド仲間に別れを告げてノルツへ帰還した。
Re: 【特番】ハンターアーカイヴ〜銀色の狩人の手記〜 2章
投稿日 : 2016/09/08(Thu) 20:18
投稿者 HUNT ID[0393]
暫く討伐を続けて、皆に疲れが見え始めたころ、突如地面が隆起し、一本一本が丸太のように太い棘の付いた触手が飛び出し、冒険者たちの周りを包囲した。
そして、地割れとともに2メートル強の不気味な花が、地中から現れ、首を擡げるが如く、冒険者たちのほうに花弁を開いた。
芳香の森の主にして、この森の食物連鎖の頂点、千畳花(センジョウカ)が血の匂いに誘われ姿を現したのだ。

僕はすかさず、機械弓の連射装置に矢の束がくくりつけられたベルトを装填し、大量の矢の雨をセンジョウカに浴びせた。
見た目よりも硬質なのか、触手に当たる度に、カツンと乾いた音がして弾かれていた。
だが、それなりに効果があったのか身を守る様に触手の束で壁を作り、防御態勢に移る。

触手の壁で、本体に攻撃が届かなくなったかと、思われたが、魔物とはいえ所詮は植物、強力な炎属性魔法の直撃とともに触手の壁は爆散し、センジョウカ本体が露出する。
魔法の杖によって増幅された火炎魔法が思いのほか強力だったのか、その余波を食らってセンジョウカ本体も幾らか傷を与えていたが、とどめを刺すには至らない、そこに火炎魔法の爆風を利用し、空高く舞い上がる影があった、鉄の斧を落下の位置エネルギーを利用してセンジョウカ本体に叩きつける質量攻撃、花本体を両断するだけに留まらず、茎付近までにその傷は達した。
Re: 【特番】ハンターアーカイヴ〜銀色の狩人の手記〜 2章
投稿日 : 2016/09/08(Thu) 20:17
投稿者 HUNT ID[0393]
襲い掛かる触手の束、それを逆に槍で絡め取り、攻撃手段を封じると同時に懐に潜り込み、急所を一突き。

打ち付けられる太い枝、それを斧で千切り落とし、その勢いのまま本体に向かって叩きつける。

体中に張り付き血液を吸い取る美しい花、しかし、杖を地面に突き刺すと同時に発生した爆風が周囲のものを無差別に炭化させる。

回転しながら飛び回る刃の葉、だが、急所を捕えるべく突進するも、ハエでも落とすかの如く鋼鉄の戦槌を叩きつけられ地面と混ざるように原型を失う。


各所で繰り広げられる激しい交戦の数々を尻目に、僕は目の前の肉食植物に矢の雨を降らせていた。
芳香の森は、大量の肉食植物の死骸で埋め尽くされつつある様に思われたが、それでも一向に数が減る気配がなかった。
それどころか、倒したばかりの肉食植物の死骸から、新しい芽が生える光景を目の当たりにし、内心凍りつくこともあった。

短時間で成長し、捕食可能になるまであまり時間がかからず、完全に成長すれば虎すら屠る化け物・・・・。
もし、我々人類が、生態系に干渉し、間引きを行っていなかった場合、どうなっていたのだろうか?

・・・兎にも角にも、完全に死滅させるには、討伐した死骸に火炎魔法で、焼却処分する必要がありそうだ。
Re: 【特番】ハンターアーカイヴ〜銀色の狩人の手記〜 2章
投稿日 : 2016/09/08(Thu) 20:13
投稿者 HUNT ID[0393]
僕は、ギルドのコルクボードに張り付けられた張り紙を見て、下見がてら、軽く芳香の森を探索したが、事前情報の通り多くの肉食植物と遭遇し、交戦した。
すぐに撤退をするつもりで、金属製の装備を身に着けてきたのだが、安物とはいえ頑丈なはずの鉄鎧が瞬く間に消耗・劣化し、息も絶え絶えに刃の森に戻ってきたころには、鎧の表面は凸凹にへこみ、辛うじて留め具で繋がっている様な状態になっていた。

一人の冒険者が少しばかり肉食植物の数を減らそうが、焼け石に水なのは明白だった。

下見中に風魔法で切り倒したアロマウッドを市場で売りつつ、討伐作戦に備えて、手元にある主力装備のメンテナンスをしながら僕は考え続けた。
安物の装備だけでは、攻撃力も防御力も足りない、しかし、あの数を相手に主力装備で挑めば修理費用が無駄に嵩んで採算が取れなくなってしまう。
そこで、一部を主力装備にし、他は安価な使い捨て装備を身に着け、討伐作戦に参加することにした。
本来ならば、身を守る盾も主力装備にする予定だったが、偶然、防御面で申し分ない強度の黒鉱石製の盾が手に入ったので、武器のみを主力装備に抑える事ができた。


そして、肉食植物討伐レイド開催日、当日、多くの冒険者が芳香の森を訪れていた。
Re: 【特番】ハンターアーカイヴ〜銀色の狩人の手記〜 2章
投稿日 : 2016/09/08(Thu) 20:10
投稿者 HUNT ID[0393]
ログ103
全てを飲み込む棘蔓

ムタンとノルツの間にある森の中に、大型の肉食植物が闊歩する領域がある、そこを芳香の森と呼ぶ。
その名の通り、甘く、どこか心地の良い香りが漂う森で、その香りにつれられた動物を捕食し養分とする、特殊な生態系が確認されており、蛇や鼬などの小動物ならたちまち捕食され、虎や熊などの大型動物も無傷では済まない危険地帯である。
若い行商人や新人冒険者などが知らずに、芳香の森に入り込み、肉食植物の襲撃を受けることも珍しくないが、ここ最近はその勢力が増えているという。
刃の森と隣接してはいるが、見えない境界線の様なものが存在するのか、ある一定の領域を境に、生態系がガラリと変わり、互いの領域を侵犯しないように、動植物もその境界には群生しない傾向があるのだが、そのバランスが崩れつつある様だ。

そこで、冒険者ギルドは、「間引き」を行うことにした。
複数の冒険者による、芳香の森の肉食植物の討伐および、境界線付近に生えるフレーバ・アロマウッドの伐採・・・

・・・そして、芳香の森の主の討伐、こればかりは普通の肉食植物と同じ扱いにすることができない。


事態は急を要するが、招集をかけるため、冒険者ギルドは討伐作戦の開始までに期間を空けた。
Re: 【特番】ハンターアーカイヴ〜銀色の狩人の手記〜 2章
投稿日 : 2016/08/22(Mon) 23:53
投稿者 HUNT ID[0393]
何かに使えるかもしれないと、小瓶に入れたが、あまり量は多く取れなかった。


セナルスに生きる人々は強い、人や家畜を襲う野獣や魔物を仕留め、逆に糧とする、冒険者が魔物を討ち、革職人や鍛冶師が皮鎧を仕上げ、ギルドが彼らを支援する。
この歯車がセナルスに住まう人々に良い循環をもたらし、街の守りをより強固にする。

この魔草狩りも、その営みの一環であった。
過酷な大自然に挑み、疲れ果て、時に命を捧げる、そんな彼ら冒険者の兜の奥に、驚くほど純粋な瞳をのぞかせる事がある。
だからこそ、危険な職であるにも関わらず、志願する者の跡が絶えないのだ。

願わくば、永久に渡る繁栄と勝利と栄光をセナルスにもたらさん事を・・・。
Re: 【特番】ハンターアーカイヴ〜銀色の狩人の手記〜 2章
投稿日 : 2016/08/22(Mon) 23:27
投稿者 HUNT ID[0393]
撤収を開始しようとした、その時!
轟音と共に地面が割れ、無数の触手が現れ、その中心に鎮座する巨大な花がその首をもたげた。
芳香の森最大の捕食者、センジョウカが現れたのだ。

棍棒や槍などの近接武器を構えた冒険者たちが盾と武器を構えながらセンジョウカに肉薄し、魔法の杖と弓の冒険者が後方から支援攻撃をする。
迫りくる触手を殴り潰し、振り回してくる触手を切断したりからめ捕る、その後方から飛んで来る鋼鉄と炎の矢、見事な連携を見せ、少しずつセンジョウカを弱らせた。

最後に、魔力を集中させて放たれた竜巻の魔法が、螺旋運動を描きながら、肉薄する冒険者に対応するために忙殺されたセンジョウカに突き進む。
センジョウカに肉薄していた冒険者は、直撃の寸前に、道をあける様に左右に回避し、炸裂音とセンジョウカの悲鳴を尻目に落ち葉の積もった腐葉土に頭から突っ込み巻き添えを免れた。
頭部を失ったセンジョウカは大量の樹液をまき散らし、その活動を停止した。

久しぶりの大物討伐に、レイドに参加していた冒険者たちの士気は大いに高まっていた。
僕は、その際にバラバラに爆ぜたセンジョウカの残骸を調べていたのだが、花の部分と思われる残骸に紫色の粘液がねっとりとまとわりついているのを見つけた。
ほんのりと芳香の森特有の良い香りが漂っていたので、恐る恐る舐めてみると、センジョウカの花蜜だった。
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